hm+architects 伊原です。
現代の建築設計において照明器具は、必要不可欠な設備と言えます。また空間デザインにおいてもイメージを左右するため、しっかりと緻密な計画にしたいところでもあります。
照明器具も各種ありますが、今回は器具の存在としては控え目な、ダウンライトについて少しお伝えしてみます。
ダウンライトには「グレアレスダウンライト」と呼ばれるタイプがありますが、グレア(glare)=「まぶしさ」、レス(less)=「より少なく」の名前の通り、「まぶしさの少ない」ダウンライトのことを指します。設計者は、コストと性能、デザインのバランスを考えながら照明器具選定を行いますが、施設用の照明に限らず住宅用でも、近年グレアレスの採用例が増えてきていると思います。
写真でご紹介していますLEDダウンライトは、グレアレスでかつ光の質をコントロールするオプションレンズを組合わせることが可能なものです。これまで、広く流通している器具でこのような複数の調整機能があるものは、聞いたことがありませんでした。
先日、主に特注の間接照明などを手掛ける「株式会社ひかり」さんよりそうした多機能な製品を取扱えることになったとご紹介がありましたので、まずは実物を用いたライティングテストも行ないながら光の違いを確認させていただきました。
ベースのレンズは、配光が狭角13°、中角24°、広角31° の3タイプ。色温度は、2700K、3000K、3500K、4000K から選択。アルミダイキャストの筐体のカラーも3色、反射板は4種、これらをインテリアの仕上げイメージに応じて使い分けます。さらに勾配天井などにも30°の角度まで調整して設置ができるアジャスタブルタイプもセレクト可能です。パワーも、白熱灯60W相当、100W相当の2段階から選定できます。
これに必要であれば、光を拡散させるレンズ3種、光のエッジラインをマイルドに和らげるスムーサーレンズ、配光を偏平に広げるスプレッドレンズ、を選べます。さらにグレアカットするハニカムルーバーまであるため、かなり細かくカスタマイズできるダウンライトでした。
10年ほど前を振り返りますと、照明はLED化への過渡期と言え、LEDダウンライトはまだ製品ラインナップも流通量も少なく、当然ながら今と比較すればかなり高価な存在でした。しかし近年はLED照明が一般化し、住宅でも採用しやすい、安価で様々な機能とデザインの照明器具が揃う状況になっています。
建築の設計事務所としては、プロジェクト初期の段階から、照明のイメージを想定しながら建築のスタディができるよう、照明器具の機能・デザイン・価格のバランスを把握しておくと理想的だろうと思いますが、社会や人々のニーズ、技術の変化に追従できるよう情報収集も欠かせません。
建築の設計は、当たり前ですが常にこうした地道な努力を重ねていくことが必要で・・やはり大変な部分でもあります。と同時にクライアントと新たに生まれる建築のため、様々な諸問題をデザインの総合力で解決することが可能なところが他の行為からは得難い大きな魅力だと感じます。そんな充実感を建築に関係するすべての方としっかり共有できるといいなぁと思いながら、設計活動を続けています。
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