hm+architects 伊原です。
先日、2022年に新設されました「上野東照宮 神符授与所/静心所」へ行ってきました。
建築の雑誌掲載などでご存知の方もいらっしゃると思いますが、スナップ写真にて少々建築のご紹介をさせていただきます。
建物は、重要文化財である上野東照宮社殿に向かって左手に位置し、奥参道と庭、そこに神符授与所と静心所が新設されています。
設計:中村拓志&NAP建築設計事務所
構造設計:山田憲明構造設計事務所
入り口となります「神符授与所」は、外観にも表現されています格子天井フレームが印象的です。
これは、東照宮の透塀「二重菱格子」をデザインのモチーフにしているとのこと。
「神符授与所」の奥に進み「静心所」へ。
御神木である樹齢600年以上の大楠を見て、心を落ち着かせる場所です。
社殿へと向かう動線として、根への負担を考慮し、御神木を迂回するような形で新たに壁に沿う回廊式の参道が作られています。
回廊の壁には1箇所、穿たれた開口があり、銀杏の切り株が見えます。
社殿を守る防火樹として存在していた銀杏の大木は、内部が空洞になるほど腐朽し伐採せざるを得なかったとのことです。この材が「静心所」の屋根に利用されています。
小径材をずらしながらコノイド曲面状に配置し、繊細なスチールフレームの架構計画と絶妙なバランスを保つ造形が実現しています。
平日の午前中、拝観者の少ないタイミングで静かに建築を見ることができました。
ちょうど数日前には、JIA 関東甲信越支部住宅部会主催のオンラインセミナーで構造設計者の山田憲明さんの解説を聞く機会があり、隠蔽部となる建物のストラクチャーの工夫なども理解でき、幸いでした。
小規模ながら、設計者・施工者・関係された方々の想いが込められた秀逸な建築だと感心しました。
新設された「神符授与所/静心所」のほか、現存する、社殿(金色殿)や透塀、唐門はいずれも1651年(慶安四年)に三代将軍・徳川家光公が造営替えをしたもので国指定重要文化財になっています。直接近くで見ますと、やはり特別な存在感です。
そのほか、御狸様と呼ばれる「栄誉権現社」が金色殿の脇に祀られていたり・・
ご興味のある方、一度足を運んでみてください。
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