こんにちは、宮崎建築設計事務所　宮崎です

私は古い民家が好きで旅先ではよく見学するのですが
こちらは先日の北陸での写真

北陸地方は冬季は割と日照時間が少ないので、少ない日照を取り込みたかったのかな？
海に近いので防風対策の雪囲いで日照が取れないからかな？
などと想像してみたり。。。
部分的に改修や現代的な材料で補修されているのでその部分を差し引きながら
その土地の気候風土と当時の暮らしを想像しながら見学するのが好きです。

瓦の種類などはわかりやすい事例で、これもまた興味深い分布を示しています
降水量が比較的少ない瀬戸内海は吸水率が高めの淡路瓦、裏日本の冬に雪が降り凍結するような場所は
吸水率をおさえるためベッタリと釉薬がかかった瓦を採用していたり。

耐風が多く横殴りの雨が強い地域では外壁に焼き杉やコールタールのようなものを塗った材料を足元廻りに使う地方があったり、蔵などでよく見る板塀のように足元を保護するものなど
それほど多くの材料が無かった時代に、その土地の風土に根差した材料を適材適所に使い
環境を調整していました。

このように地域に応じて環境調整する工夫は現代の家づくりにおいても積極的に取り入れていきたいですね。
そうすることで、その地域ならではの風景が作られていくのだと思います。