コロナ絡みの時節の挨拶もへきへきして来ましたね、アトリエ秀の高橋です。

先日、20年前の施主からコロナ禍ならではのリフォームの相談がありました。

実は2020.7月の私のブログで触れたお宅で、定期メンテで愛犬と共に伺った折には、御夫婦共に大手町の外資系金融のお勤めでコロナ前からリモート＆フレックスのワークスタイル……暮らしぶりはコロナ前後で全く変わず快適そのものと仰ってました。

その時から１年半。コロナ禍でも初期と変わった点として、御夫婦共に各々の打合せがほぼ100％WEB会議となり、互いのWEB会議がかち合うケースが多くなって来たというのです。

新築当初は仲睦まじいお二人、個々の趣味の時間を共有できる様にと居心地の良いリビング・ダイニングに連続してライブラリーを設け、二人のデスクを並べました。そして月日が流れ、まさかお二人共に日々のWEB会議がかち合うなど思いもしなかったこと、流石に隣同士ではWEB会議もできず、どちらかがノートPCで移動する様になったそうです。

しかしお仕事柄、マルチモニター（複数のディスプレイ）としたい為、今回思い切って粗々使われていない和室（奥様の趣味のお茶＆ゲストルーム）をWEB会議室にしたいとのご相談でした。

私たちの創る住まいの特徴の一つは変化させ易いこと。その心は独立当初の30年前から、時間と共に変化する家族や暮らしのストレスをなくす為でした。しかし近年、世界的に見た日本の住宅が、品質や性能は高くなったにも関わらず「短寿命」である大きな要因の一つに「気に入らない」「使いづらい」があげられ、世代交代や家主交代の時に顕著であることから、第三者からの魅力（＝家の実質的資産価値）向上の為へと目的も変化しています。

この変わらぬ西湘の海を眺めながら、あれも良いこれも良いと思いを馳せ、楽しいひとときでありました。