こんにちは、リツデザイン一級建築士事務所の吉田です。
江戸東京たてもの園にある前川國男自邸を再訪しましたのでご紹介です。
建築家・前川國男さんはル・コルビジェ、アントニン・レーモンドの元で建築を学んだモダニズム建築の建築家です。
横浜にある私の事務所のすぐ近くにも神奈川県立青少年センターや神奈川県立図書館、神奈川県立音楽堂などの美しい建築を見ることが出来ます。
夜景も美しい神奈川県立音楽堂
紅葉坂の頂上に建つ神奈川県立青少年センター
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さて、そんな前川國男氏の自邸を見学できる施設があるんです。
それは東京都小金井市にある屋外博物館・江戸東京たてもの園です。
園の詳細はHPに譲るとして、前川國男自邸は品川区から移築された建物です。
竣工は1942年(昭和17年)第二次世界大戦の最中、物資が限られた中で建てられました。
外観は切妻屋根の力強い印象、電柱を再利用したという中央の丸柱、先に向かって太くなる破風板など、観るものに迫ってきます。
移築前とほぼ同様に再現されているアプローチの距離感も美しいですね。
自立している門灯も効いています。
これは正確な再現なのか不明ですが小ぶりのポストもなかなか良いデザインです
玄関と庭を仕切る大谷石積みも素敵です。
内部に入ると切妻屋根の日本的な外観からは想像できないスクエアでモダンな空間が広がります。
南側の大きな開口部に面する庭の先は、もともとは高台になっていたそうです。
この開口部から遠景が見渡せたと考えるとより美しさが際立ちますね。
見返した階段の先にある2階は書斎だったそうで、デイベッドが置かれた当時の写真が展示してあります(階段から先は見学不可)。
南北の開口それぞれに2本ずつの丸柱が配置されているのですが、どちらも雰囲気の異なる中、1本しかないような印象を与えるのが不思議です。
個人的には丸柱の光の回り込みなどでこのような印象の違いが表れるのではないかと勝手に推測しています。
書いていて思い出しましたが、前川國男の師であるル・コルビジェの国立西洋美術館の展示室の丸柱からも同じような印象を受けました。
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とりあえず長くなりましたので続きは中編・後編でご紹介したいと思います。
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住宅の内部を見学できる施設というのはそう多いものではありません。
新緑の美しいこの時期に、ぜひ一度見学に訪れてみるのはいかがでしょうか。
アトリエハレトケ長崎です。
すっかり春ですね。皆さんお元気にお過ごしでしょうか?
先日、お伊勢参りをしてきました。
初日に外宮にお参りをして神楽殿でご祈祷をしていただいて、翌日に内宮にお参りをしました。
あらゆる工作物や建築物が木造で造られています。
五十鈴川を渡る宇治橋さえも純粋な木造です。
床板や欄干は檜(ひのき)ですが、橋脚の部分には、より水に強い欅(けやき)を使用しているそうです。
手水舎の屋根はおそらく柿(こけら)葺きと思われますが、屋根葺き材をまとめているけらば(妻面)の破風板の細工に注目。凄まじい技術です。
ちなみに「柿(こけら)」と「柿(かき)」は異なる漢字です。どこがどう違うかわかりますか?
とても美しい光景に出会うことができました。お馬さんと一緒に参拝です。
アングロアラブ種の鹿毛がとても美しいお馬さんです。
でもご神馬が国産固有種でないのはなぜなんでしょうね?(ここ、かなり大切だと思うのですが・・・)
雨天の神事に使われる五丈殿も掘立柱の純粋な木造です。
とてもシンプルですが、大工技術の粋を集めたつくりで息を呑む美しさです。
ちょうど良い季節でしたので、満開の桜も楽しむことができました。
数年ぶりのお伊勢参りは、心をしっかりと洗うことができ、たくさんの学びを得る旅となりました。
引き続き初心を忘れず、建築の道に精進して参りたいと決意を新たにしました。
というわけで、今回はアトリエハレトケ長崎がお送りしました。
いやぁ、建築って本当に楽しく美しく素晴らしい文化ですね。
それではまた次回。元気にお会いしましょう!
アトリエハレトケ長崎です。
2023年3月10日。新たな住まいの棟上げを完了しました。
大工の棟梁(とうりょう)と鳶(とび)の頭(かしら)が力を合わせて棟上げしたものです。
かつての棟上げはご近所も交えた一大祭事でした。
建主ご家族が餅まきをすると、近所に住む子供たちが集まってきて、皆で賑やかにお祝いごとを共有する、といった風景があったそうです。(私はこれまで一度だけその経験があります)
棟梁と頭(かしら)が木遣り(息を合わせるための労働歌)を歌ってくれたこともありましたね。
そして上棟式の後は直会(なおらい)と言って、建主さまを交えて大工や鳶の皆さんと夜遅くまで宴会したものです。
最近ではそんな風景も珍しくなってしまいましたが、棟上げは何度経験しても本当に気持ちが上がります。
実際にはまだ工事の道なかばですので、ここからが本番、というタイミングでもありますが、更地だった土地に基礎が打たれ、その上に土台が敷かれ、その上に柱と梁が組み上げられる、というプロセスは、空間が一気に立ち現れることもあって、家づくりの中でも特に気持ちが高揚する魔法のようなタイミングです。
ここから壁や窓を設置して、屋外と屋内を仕上げて・・・と工事がどんどん具体的に進んでいくわけですが、しっかりと気持ちを引き締めてより良い成果を引き出すべく、お客様と二人三脚で頑張っていきたいと思います。
というわけで、今回は、アトリエハレトケ長崎がお送りいたしました。
建築家との家づくり。皆様もぜひご一緒しませんか?
ぜひお気軽にご相談くださいね。
アトリエハレトケ長崎です。
毎年秋に、京都に1週間ほど滞在して、日本の伝統文化と最新の都市文化を学ぶ機会にしています。
今回は、桂離宮を訪ねることが出来ました。
メディアに多く登場するこちらの「書院」は、今年の11月まで改修の大工事の最中で、残念ながら拝見することはできませんでしたが、それ以外の庭や建物だけでも見応えたっぷり。ご案内いただいた解説員の方の名調子と相まって、大満足の1時間を過ごすことが出来ました。
松琴亭の一の間の床と襖には青と白の唐紙が市松模様に貼り合わされており、現代から見ても新しく斬新な意匠だと感じました。
こちらは月波楼ですが、各建物が必ず隣接する風景と密接につながるように建てられているのが印象的です。
こちらは笑意軒。近隣の田園風景までをも建物内に取り込んでいることに驚きました。窓下の痛んだ箇所に金箔を貼って補修されていますが、その貼り方がとても尖っていて斬新です。こういうところに日本独自の意趣が表れていると思います。真面目に問題に取り組んで「型」を持つことはもちろん大切ですが、どうしたらより面白くなるか、真剣に課題と向き合う中で発見できる「新しいズラし方」=「型破り」こそ、日本文化の本質なのだと思い知る気持ちでした。
型があるからこそ型破りがある。規格があるからこそ破格もある。
こちらは黒文字というクスノキの仲間で作られた繊細な垣根。高級な爪楊枝としても用いられる樹種ですが、ここまで大胆に使われるとは、何たる贅沢。さすが歴代天皇の別荘です。
時節柄、紅葉も見事で、本当に見応えたっぷりの庭園と建築でした。お腹いっぱい。
この環境が街中にあって、日常生活と隣り合いながら、いつでも誰でも訪ねることができる。
やはり京都ってすごいな、て思います。
季節を変えて是非再訪したいと思います。きっと新たな学びを見出すことができるでしょう。
以上、アトリエハレトケ長崎がお送りしました。
みなさま、2022年も残すところあとわずかですが、年末まで健やかに過ごしてまいりましょう!
アトリエハレトケ長崎です。
今年の5月に弊社初のリノベーションプロジェクトが竣工しました。
現場は築40年以上の地下1階・地上2階の木造住宅でした。
こちらを譲り受けたお客様のニーズを引き出すためにお打合せを重ね、既存建築物の地階躯体(RC造)は残して活用し、地上2階の木造部分を解体撤去して全面的に刷新する方針としました。
新しく載せる木造部分の重量を計算して、全体を地盤耐力の許容範囲内の重量に抑え込むため、既存躯体のスラブに穴を開けて軽量化を図る計画としました。こうすることで、吹き抜けを作ったり、上階の光を地階へと導くことも出来るようになります。
こちらはこれまで地階で真っ暗な空間でしたが、こんな風に穴が開くことで空が見えるようになりました。工事中の一時ではありますが、とても素敵で新鮮な風景です。
こちらが完成した新しい住まいです。
全体を軽量化するため、一部減築もしているので、以前の建物とは全く異なる表情に生まれ変わりました。まるで新築のようですね。
このプロジェクトでは、造園&植栽をen景観設計の中山大輔さんにお願いしました。ツボを押さえた最小限の緑ですが、とても効果的に街並みを彩っています。
古くなった建築物の記憶を継承しながら、新しい暮らしへとフィットさせるリノベーション。壊す箇所と引き継ぐ箇所を見極めながら丁寧に計画することで、新築と同じように夢の詰まった快適な暮らしを実現することが出来ます。
アトリエハレトケとしては初めてのリノベーションプロジェクトでしたが、独創的で意欲的なアイディアを通じて、お客様の夢を実現出来たのではないかと思います。
新築にするかリノベーションにするかお悩みの皆さま、是非一度お声掛けくださいませ!
以上、アトリエハレトケ長崎がお送り致しました。
アトリエハレトケ長崎です。
蒸し暑い日が長く続くなぁと思ったら、このところ急激に寒くなりましたね。
昼夜の温度差が激しく、うっかりすると風邪をひきそうです。
免疫力の維持管理をしっかりとして、今年も残りわずか14回の日曜日を乗り切りましょう!
さて、維持管理と言えば「住まいもメンテナンスが命」です。
我が家も新築12年目を迎えて、エアコンやエコキュートなどの設備が入れ替わりのタイミングを迎えています。
(だから10年ごとのメンテナンス資金の積み立てはとても大事なんです)
家電製品ばかりでなく、全体を見渡して少し汚れてきた箇所などをこまめに手入れする意識を持つようになりました。
先日、玄関のお手入れを行いました。玄関周りはこだわりの木製です。
軒下ならではの設計ですが、それでも雨掛かりで西陽もキツい場所なので、黒ズミがかなり出ていました。
今回お願いしたのは、オスモ&エーデルの工藤さん&宮崎さん。
まずは黒ずんだ木目の表面をしっかり皮剥きするところからスタートです。
次はしっかり養生です。
塗装したくない箇所をキッチリとロールマスカーで守ります。
今回使用したのは、オスモカラーの#701 外装用クリアー“プラス”つや消しです。
開缶して、しっかりとネタを撹拌して、準備完了です。
いよいよ塗装です。
玄関ドアの向かいのポスト周りは、私自身で塗装しました😊
と言う訳で、半日で玄関周りの木部リフレッシュ作業を無事、完了出来ました!
オスモ&エーデルの工藤さん&宮崎さん、ご指導&ご協力ありがとうございました!
こんな風に自分自身で作業すると沢山のことを学ぶことが出来ます。
ぜひ皆さんもやってみて下さい。
職人さんの凄さが身に沁みますよ〜!
よく「メンテナンスフリーの家をつくりたい」と言う声を聞きますが、そんな家は存在しません。
これはハッキリと皆様にお伝えしておきたい。
毎日きちんと「掃除」をして、適切なタイミングでしっかり「メンテナンス」してこそ、大切な我が家を快適に維持して行くことが出来るのです。
「住まいもメンテナンスが命」です!
と言うことで、お後がよろしいようで(笑)
今回は、アトリエハレトケ長崎がお送りました。
前川哲建築設計事務所、前川です。先日、都内で計画していたお宅の引渡しをむかえました。在宅時の仕事対応を想定したものではありましたが、地下に作ったワークスペースは、コロナ禍に時宜にかなったもになってしまいました。
当面、家の設計がクライアントの職場の設計ともなる、二重性をもってくるケースが増えるのかもしれませんね。
長い長い梅雨が開けた途端に灼熱の日々が続きますが、皆様いかがお過ごしですか?😊
アトリエハレトケ長崎です。
皆さんは「自分を形づくる味覚」について、考えたことはありますか?
つい先日49歳の誕生日を迎えたワタクシが、これまでを振り返り、真っ先に思い出すのがコチラです。
ワタクシは生まれも育ちも横浜=生粋の「ハマっ子」でした。
幼少の頃から記念日には決まって自慢の地元銘菓であるこの「ボストン」を両親が買ってきてくれました。
スポンジ+カスタード&生クリーム+シュガーコーティングという極めてシンプルな素材の組み合わせですが、これがもう絶品の美味しさ。超オススメです!
無限に食べ続けることが出来る(笑)まさにワタクシの舌の記憶を形づくっているお菓子です。
ちょうど「浜志まん」の近くで新しい賃貸住宅のプロジェクトが始まるので、お客様との打合せ帰りに、お土産として買い求めてきました。
一口、口にするだけで、子供の頃の記憶がたくさん蘇ります。
ワタクシは現在、東京在住ですが、やはり自分のオリジンは横浜にあることを再確認。
皆さんの「自分を形づくる味覚」はなんですか?😊
機会があればそんな話もしながら是非「これからの家づくり」を楽しみながらご一緒しましょう!
そうそう、8/9(日)にこんなイベントを開催します。
先着9名様限定ですので、興味をお持ちの方は是非お早めにお申し込みください😊
皆様にお会い出来るのを楽しみにしています!
以上、アトリエハレトケ長崎辰哉がお送りしました😊
アトリエハレトケ長崎です。
皆さま、いかがお過ごしですか?
東京都の緊急事態宣言は解除されましたが、ワクチン登場まで予断を許さない状況がまだまだ続きそうですね。
この2ヶ月間は「コロナ狂想曲」とも言うべき大騒ぎが、日本国内のみならず、世界中で巻き起こった事でしょう。
この大騒ぎを通じて、私が学んだのは「自分と異なる他人を尊重すること」の大切さでした。
「自粛警察」と言う不穏な言葉が流行しています。
「コロナ自粛」に反する行動に対し、その行動をとった個人や団体を諌める動きのことだと理解しています。
「善意の注意」も行き過ぎては「余計なお世話」になり、度を超えた「他者否定」となり、取り返しのつかない「負の感情」を生み出してしまいます。
かく言う私も、街中でマスクをしていない人を見ては、ギョッとしたり、なぜマスクせずに出歩くのだろう?と思ったり、マスクがないなら出歩かなければ良いのに、と考えたり、自分の心の中にモヤモヤと黒い感情が煙のように湧き上がるのを感じたことが何度もありました。
でも、これは「他人への配慮」を欠いた「価値観の押し付け」に他ならないと思います。
おそらくマスクなしで出歩いていた人々にも、やむを得ない事情があったはず。
どうしてもその状態で出歩かざるを得なかったのかもしれません。
マスクがなくなってしまって探し求めていたのかもしれないし、道の途中で落としてしまって家路を急いでいたのかもしれない。
そもそも情報に疎くてマスクの必要性に気づいていなかっただけかもしれません。
つまるところ「自分の価値観を他人に押し付けてはいけないのだ」と言う当たり前のことに気づきました。
「他人を変えることは出来ない」けれど「自分が変わることはできる」
「自分の正義」と「他人の正義」は違っていて当たり前。
当たり前のことなのに、真面目な人ほど、正義感が強い人ほど、「自分の正義」を他人に押し付け「自分と同じ正義」を他人に求める傾向が強くあります。(お恥ずかしい話ですが、正に私自身がそれでした。そのために長年大切に思って来た友人を失ってしまった経験もあります)
「コロナ狂想曲」のおかげでようやくそんな当たり前のことに気づくことが出来た、なんてお恥ずかしい限りですが、
「他人を尊重する」と言うことは「自分と他人との違いを当たり前のものとして受け止める」と言うことに他ならないのだ、と改めて学びました。
「他人に優しく」あるためにこそ「自分に厳しく」なければならない。
そんなことを考え、もっと成長しなくてはいけないと学んだこの2ヶ月間でした。
金子みすゞは詠みました。
「みんなちがって、みんないい」
皆さんは、どのような事を考えましたか?
アトリエハレトケ長崎でした。
p.s.
最後にお知らせです。
2020年06月01日。
弊社のウェブサイトをリニューアルしてリリースしました。
https://haretoke.co.jp
これまで以上にたくさんの作品と大きな写真をご紹介しております。
ぜひご覧頂ければ幸いです。
皆さまの毎日が穏やかで無事でありますように。
こんにちは、リツデザインの吉田です。
もう11月、そろそろ年末の気配がしてきましたね。
今年はいかがでしたか?
私は事務所が横浜駅に移転し、新しいプロジェクトや母校での非常勤講師も始まり、楽しく充実した一年だったと思います。建築、という、新しいものの始まりに立ち会えることは本当に素晴らしく、嬉しい仕事です。
さて、年末というと、そう、お掃除ですね。
大変!と構えてしまうと大変ですが、家の点検も併せて掃除していただくと家に一段と愛着も湧いて充実感も増すのではと思います。
掃除点検の中で、設計者としてどうしても見落とさないでほしい場所があります。
それはバルコニーの排水口です。
ここは必ず点検して下さい。
本当は年に3~4回、雨の季節の前には必ず点検してほしい場所です。
バルコニーは基本的に水が溜まる構造になっているもの。
排水口が詰まっていたり、ゴミで狭くなっていると豪雨を流し切れず、プールになってしまいます。
大きめの落ち葉一枚でも、塞ぎ方如何によっては流れを妨げてしまうものです。
放置してしまうと室内に漏水してしまいます。特に困るのは壁体内への漏水。気付かずにいると漏電の原因になむたり躯体がダメになってしまうことも。
バルコニーだけでなく、フラットルーフやポーチ屋根も必ず確認しておきましょう。
落ち葉や埃は思わぬ場所から飛んできて、知らない間に溜まっってしまうものです。ウチは大丈夫、と過信せずにこまめな清掃点検を心がけてください。
それでは良い大掃除を!(笑)
リツデザイン 吉田
アトリエハレトケ長崎です。
台風15号に続き、19号においても被害を受け、日常を取り戻すために今この瞬間にもご尽力されている全ての皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
今年は夏の暑さが長く続き、秋は一体どこへ行った?と思っているうちに、未曾有の激しさを伴った台風の直撃が2度もありました。
台風が去ると同時に秋を飛ばして一気に冬が近づいた印象で、衣替えや冬支度が間に合っていないご家庭も多いのではないでしょうか?
不養生で風邪など召されぬよう、皆様くれぐれもお気をつけ下さいませ。
私の住まいでも、11月を待たずしてすでに何日か床暖房を使用してしまいました。
蓄熱式の床暖房のため、温度調整は細かく出来ない代わりに、床の表面25度前後の低めの温度で安定した環境を作ることが出来ます。
ウチの長男は猫くんですが、彼はいつでも快適なポジション取りに余念がありません。
普段はベッドの隅やソファ、私の椅子の座面などがお気に入りの場所ですが、床暖房を入れた途端この有り様(笑)
猫というよりもはやヒトですね・・・。本人は間違いなくヒトだと思っていることでしょう。
彼に倣って私も隣で床に寝そべってみましたが、そのまま1時間ほどウッカリ寝落ちしてしまいました。
さすが快適ポジション取りの名人(笑)まちがいない・・・。
こんな快適さも、それを下支えしてくれる「健全な家づくり」あってのことです。
田都会では、建築家が日々切磋琢磨しながら、家づくりの技術向上に取り組んでおります。
是非一度、私達の「家づくりカフェ」にお越し下さい。
そして皆様の家づくりについて、私達と一緒に考えてみませんか?
今回の台風のあと、汚泥掻き出しなどの復旧作業を経て、非常時にこそ日常を維持出来ることの大切さを痛感しました。
安心で快適な住まいづくりに求められる基本的な設計条件をいま一度振り返りながら、当たり前のことを当たり前に実現する「健全な家づくり」の設計技術をより一層向上して行こう。
田都会一同、そう強く決意しております。
アトリエハレトケ長崎です。
今回は車のデザインについて。
先日、イギリスのスーパーカーメーカー「マクラーレン」の東京ショールームを訪ねる機会がありました。
最先端のデザインやモノづくりの精神について、建築と車両とで何が同じでどう異なるのか、じっくり考えてみたいと思ったからです。
こんな先鋭的なデザインに革新的な性能を秘めたモンスターマシンを間近に見ることが出来ます。
このショールームの素晴らしいところは、この美しい外観の下に隠れているシャシー(骨組み・構造)が展示されていること。
アルミとカーボンファイバーの複合フレームにエンジンやシートが乗っていることが良く分かります。
細部に至るまで最先端技術の集積なのですが、特に目を引くのは、アルミとカーボンファイバーの接合部。
アルミとカーボンという強度や変形特性が異なる素材同士をどのように接合しているのか、興味津々です。
それぞれの素材特性を活かしたフレーム形状やつくられ方も見逃せません。
様々な課題をクリアして、このような美しいスーパーデザインが実現出来る訳です。
普段目に触れる外観だけではなく、その皮膜の下にどのような構造や性能が隠されているのか。
それをどのように統合し、美しく表現するのか。
車のデザインは、建築と異なるようでいて、実は多くの共通点を持ったとても魅力的な世界です。
優れた建築のデザインは、建築の世界だけを見ていては、決して生み出すことが出来ません。
私たち人間の社会的営みへの愛情あふれる眼差しや好奇心を常に忘れないことが大切だと私は信じています。
素材を知り、技術を学び、それらを統合する職人たちをリスペクトしながらデザインの新しい価値を引き出したい。
そんな思いを新たに、前向きな気持ちでショールームを後にしました。
以上、今回は最先端の車のデザインについて、アトリエハレトケ長崎がお送りしました。
明日5/3(木・祝)内覧会の「仙川の住宅」
ご提案当初からの模型も展示しています。
同じ敷地でも、暮らしのかたちは一つではありません。
1/1スケールの建物と模型を見比べて
想像を膨らませるのも内覧会の楽しみ方の一つかもしれません。
内覧会お申し込みは下記より受付中です。
【ご見学のお申込み・お問合せ】
下記の連絡先まで
①お名前
②ご住所
③ご連絡先
④ご来場人数
をお知らせください。
こんにちは、リツデザイン建築設計事務所の吉田です。
田都会ブログでご紹介して参りました「仙川の住宅」ですが、いよいよ竣工の日を迎えます。
つきましてはお施主様のご厚意により内覧会を開催させていただくことになりましたのでご案内申し上げます。
【ご見学のお申込み・お問合せ】
下記の連絡先まで
①お名前
②ご住所
③ご連絡先
④ご来場人数
をお知らせください。
こんにちは、リツデザイン建築設計事務所の吉田です。
前回に引き続き、全館空調についての2回目です!
前回の全館空調って・・・その1はこちらから
(写真はBEリンクの基礎蓄熱式全館暖房を採用した現場、コンクリートに埋設される温水パイプが並んでいます)
◆
さて、換気方式は決まりましたか?
では全館空調を選んでいきましょう
◆
全館空調は、読んで字のごとく、家の中すべてを隈なく空調することです。
代表的な全館空調といえばヒートポンプ式の空調機、つまりエアコンですね。
空調機を天井裏等に仕込み、その風をダクトで各部屋に送り、ダクトで排気する、というのが一般的に全館空調機と呼ばれているものかと思います。
暖房も冷房もこれ一機で賄う方式、ビル等でも一般的に採用されている方式です。
ただこの全館空調、暖房も冷房も同じ方式でなくてはいけないわけではありません。
暖房は輻射式、冷房は対流式、などの組み合わせも可能なのです。
輻射式としては
・冷温水(またはオイルなど)によるパネルタイプ
・蓄熱式(コンクリート躯体やレンガなどに蓄熱します)
が代表的な方式と思います。
対流式もエアコンだけではなく
・空気集熱式(屋根で集熱するタイプが代表的)
・地中熱利用など
もあります。
これらを組み合わせて選ぶことになるのですが、そこで大切になるのはお施主様の「理想の暮らし方」になります。
これは人により本当に様々です。
・エアコンの風が苦手(逆に冷風が好きな方も)
・アトピー等があるから埃が立たないことが一番
・窓をよく開ける(逆に、全く開けたくない)
・ランニングコストを最小限にしたい
・イニシャルコストやランニングコストよりも、手軽さが大事
・新しい技術を積極的に取り入れたい
等々
一人一人のご要望には、それぞれに個人的な理由というものが存在していて、それは至極大切な実現すべきものと私は考えています。
◆
当たり前のことですが、冷気は下方に向かい、暖気は上方に向かいます。
この流れに逆らって空調を行うことは、快適性の低下やエネルギーのロス等の問題を引き起こす原因となります。
また、これは人の快適性とも比例していますよね。
足元ばかり冷えると不快ですし、頭ばかり暖まるとこれも不快です。
つまり、暖めるものは下に設置、冷やすものは上に設置することを心がければ、より効率的で快適な環境を実現できる、ということです。
具体的な空調方式の選択については、それぞれの建築家にご相談いただき、自分たちの求める理想の暮らし、を見つけてみてください。
もちろん私もご相談に乗りますので、お気軽にお声をお掛けくださいね
◆
リツデザイン建築設計事務所では様々な空調方法をご提案・実現してきましたが、一例として、現在施工中の「仙川の住宅」の空調方式をご紹介しています。
ぜひ以下のリンクもご参照ください
こんにちは、リツデザイン建築設計事務所の吉田です。
今日は全館空調について、少し長くなりますので、2回に分けてご紹介したいと思います。
(写真は「千川の住宅」の空調機、主に冷房用として採用しました)
◆
全館空調、という言葉、一度はお聞きになられたことがあると思います。
『○○の全館空調』のようなものを売りにしている住宅メーカー・建設会社もありますね。
私たちも「一番良い空調はどれか?」と聞かれることがありますが、これは様々な方式があり、ユーザーが何を求められているか、で空調方式を選ぶ基準がガラッと変わってきます。
私たち設計事務所は、メーカーに縛られることなく、どのような空調方式も選択可能です。
お施主様の求められる「住まい方」を実現するために、様々な方式をご提案し、お施主様と一緒に最良の方法を探し出していきます。
◆
さてそれでは全館空調について、とお話したいところですが、空調と併せて室内の空気の入れ替えをどのように行うか、を考える必要があります。
気密性が高くなった現在の住宅において、計画換気は必須です。
住宅で使われる換気方式は
第一種換気→給気も排気も機械で行う
第三種換気→排気のみ機械で行う(以前はこれが主流でしたね)
の2種類。
ここでは給気も排気も機械で行う第一種換気について、何を基準に選ぶと良いかをご紹介します。
≪熱交換器について≫
気密性の高い住宅において、計画的に室内の空気を入れ替えてあげることが必要です。
室内の空気を屋外に捨て、屋外の空気を取り込むわけですから、そこで温度の違う空気が室内に入り込みます。
寒い冬には暖かい空気を捨てて冷たい空気を取り込み、夏はこの逆のことが起こります。
当然エネルギーのロスが発生しますので、「捨てる空気」と「入る空気」の間で『熱』を受け渡しましょう、というのが熱交換器の基本的な役割です。
この熱交換機には以下2種類の方式があります。
(1)全熱交換式
温度の受け渡しだけではなく、「湿度」も受け渡しをします。
◯梅雨の除湿、冬場の乾燥防止に役立ちます
△室内で発生する強い湿気、強い臭気に弱く、別の換気計画が必要になります。
△熱交換器が汚れた場合、素子の交換が必要になります。
(2)顕熱交換式
温度のみの受け渡しをします。
◯湿度・臭いを回収しないため、全室まとめて換気計画が可能です。
◯熱交換器が汚れた場合、水で洗浄可能です。
△屋外が高湿度になった場合、室内にも湿気が入り込みます。
△冬場は室内が乾燥傾向になります。
◆
上記の違いを簡単にまとめると、湿度コントロール、清掃性(臭いを含む)の2点になります。
この、湿度と清掃性についてのお施主様のお考えは、全館空調方式の選択にも大きく影響してきます。
◆
ちなみに花粉やPM2.5を取り除くのは、熱交換器に付属するフィルターの性能に依り異なります。
このフィルターの性能もメーカーによって様々。
目的やコストを良く把握して絞り込んでいきます。
先ずは熱交換方式を選んだ上で機種選定に入る、ということですね。
◆
はー、、、文字だけなのに長くなりました。
読むのも疲れましたよね、 、
ここまでお付き合いありがとうございます。
真剣に空調方式をご検討されている方のお役に立てれば幸いです。
さらに気になる方はgoogle先生か私まで、どうぞお気軽にお問い合わせください(^ ^)
全館空調についてはまた次回!
ありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
こんにちは、リツデザイン建築設計事務所の吉田です。
先日はたくさんの皆様に「杜の家」竣工内覧会にお越しいただきまして有難うございました。
今回は「お仕事後にしかお時間が取れない」という方へ夜も内覧会を開催させていただきました。
引き続き皆様に身近に感じていただけるような家づくりのご案内を心がけてまいります。
ぜひ次回以降もお気軽にお立ち寄りくださいませ。
◆
1月の大雪の前日、快晴の日にお引渡しになりました。
お引渡で設計業務は一区切りつきますが、顧客満足度を第一の物差しとしているリツデザイン建築設計事務所としては
設計が良かったかどうか、真価が試される初めの一歩です。
「デザインが美しい」、「斬新」、「雑誌に掲載される」どれもとても大事なことかもしれませんが、
弊社では、『ご入居いただいて、本当に快適にお住まいいただけるかどうか』を一番大切にしています。
快適にお住まいいただくためには、場合によってはデザインが犠牲になる時があるかもしれません。
ただ、それでも、これから永くお住まいいただくオーナー様のために優先すべきことがあると、私たちは考えています。
建築家の考え方で少しずつ違いが出るスタンスですが、建築家を選ぶ際にとても大切なことだと思います。
もちろん、海外建築雑誌へ絶対に掲載してほしい!ということが第一目標という方も、それが間違っているというわけではなく
これは相性の問題ですので、ご要望に合った建築家選びを大切にしてくださいね。
◆
リツデザイン建築設計事務所 吉田立
営業日・営業時間
10:00~17:00
定休日 毎週水曜日
年末年始 休業(HPでご案内いたします)
お問合せ先
TEL: 045-482-6140 FAX: 045-482-6141
e-mail info@denen-arch.com
〒225-0002
神奈川県横浜市青葉区美しが丘1-12-3 第7松美ビル201
[Google Maps で開く]
※ 現在、新型コロナウィルスなどの感染症対策のため、同時にご入場いただくグループを制限させていただいております。
右の下の予約フォームからご予約いただくか、お電話でご来場日時をご一報いただいてからのご来場となる旨、ご了承ください。
ご来店のご希望日時を指定してお送りいただけます。
受信後田都会からメールを返信いたしますので、それをもってご来場予約の確定とさせていただきます。
当日などお急ぎの場合はお電話でご連絡ください。
TEL: 045-482-6140