宮﨑建築設計事務所 宮﨑です。
前回ブログの宮崎視察続編です。
製材工場を後にして、向かったのは「宮崎県木材利用技術センター」
コチラでは木材利用に係るあらゆる研究を行っています。
飫肥杉(オビスギ)の歴史や性質を研究員の方にレクチャーいただきました。
飫肥杉の特徴は
樹脂を多く含んでいるために
・湿気に強く腐れにくい
・弾力性に富み、裂けにくく折れにくい
・曲げに耐え加工しやすい
・特に芯材(赤身)は白アリに侵されにくく耐久性がある
以上のような特徴あり
かつては船の材料として利用されてきたそうです。
飫肥杉材を踏んで弾力性を確かめているところ、他の材料に比べて弾力性があります
写真は白アリの食害試験状況、上から2番目が飫肥杉(芯材)です。
ヒノキと同程度の食害状況でした。その他にも広いセンターの敷地では
デッキ材や杭、塗装状況の暴露試験を行っていて詳細なデーターを取っていました。
ダブルデッキ試験(デッキ材の暴露試験)
築16年程度の外壁状況
室内にはクリープ試験をはじめ様々な強度試験ができる設備が充実して構造体としての飫肥杉の性能もしっかりと確認していました。
こうした木にかかわる性能をキチンと評価できる材料は積極的に使っていきたいですよね。
長くなってしまったので続きは次回に。
宮﨑建築設計事務所 宮﨑です。
もう半年以上前のことですが、、、
とあるプロジェクトの為に
宮崎県の飫肥杉(オビスギ)の製材所を視察してきました。
なんと宮崎県は杉素材生産量日本一なのです。
飫肥杉(オビスギ)は種から苗木を育てる方法ではなく
”さし木”で苗を育てる方法で植林されてきた宮崎県一体で植栽される杉の総称だそうです。
優秀な親木の”さし木”のため、種から育てるよりも性質のばらつきが少なく
安定した木材供給ができるそうです。
空港からまず向かったのは山間にある広さ22,000坪を誇る製材工場
この大きさでも県下では3番目ぐらいとのことですので製材業が盛んなことがうかがえますね(写真の丸太ヤードだけでも10,000坪あります・・・)
コチラの工場では、ほぼすべての工程がオートメーション化されていて
これだけの広さを40名の方でこなしているそうです
労働環境にも配慮されているそうで若い従業員の方が多かったのが印象的でした。
加工の際に出た木材チップやオガクズはバイオマスの燃料や飼料に使われ
木材を余すことなく利用しているそうで、SDGsの観点からもかなり先進的な工場だと感じました。
私たちの事務所では
木材に携わる全ての人たちが誇りを持って仕事ができる労働環境をはじめ
SDGsの幅広い観点から「フェアーな材料」を積極的に利用して
広い意味で日本の森林が「循環型の森林」へと改善がなされる一助となりたいと考え、
国産材の利用とその材料特性に合ったデザインの提供を行っています。
今回は色々と盛りだくさんの視察でしたので続きはまた次回。
次回ブログでは
飫肥杉(オビスギ)の魅力と性能についてお話したいと思います。
こんにちは高橋隆博です。巷にSDGsが溢れている現在、建築界では省エネの一方で、コンクリート、鉄、樹脂に覆われた社会を見直し、木材に置き換えいこうという動きが全世界的に起こっています。日本でも2010年、「公共建築物等木材利用促進法」が施行され、公共建築は木造や木材を使おうという法律スタートさせましたが、今年、法改正され「低炭素社会の実現に資する等のための建築物における木材の利用の促進に関する法律」とタイトルも変わり、公共建築から社会一般の建物へ対象を広げ、そのインフラ整備も後押しする内容に強化されました。要するに日本に於いても、公共建築だけでなく全ての建物はCO2削減を目指し、出来るだけ木材を使っていこう~というわけです。
「えっ!?木を切るのは自然破壊じゃないの?!……なんて未だに思ってる方は居ませんか?
そうなのです!自然破壊どころか日本のSDGsには不可欠なことなのです。
化石燃料から作られる工業材料とは異なり、木材はカーボンニュートラル(※)の素材です。
そして、我国の建築使われる木材は粗植林(人工林=使うために植えた木)であり、自然林を伐採することは殆どありません。逆に国土の2/3が森林であり、戦後の政策で日本中に広め、今やその40%が人工林なのです。そして正に今、その半数が50歳以上のピークを越えている。。。。畑で言えば大量の収穫期を過ぎた野菜が荒れた畑で放題状態なのです。
実際は畑より深刻で、このまま放置すれば山が死んでしまい、自然災害時など治山面から伐採&植樹といった循環が急がれます。
そうなのです、我国のSDGsをみると、国産木材を使うことが最も有効かつ求められるのであります。目の前の資源をどんどん活用しましょう。
※木=カーボンニュートラル
木は製材し資材になるまで、また役目を終え焼却時に排出する炭素量に比べ、成長の過程で数十年間CO2を吸収&除去している為、建築界では唯一の素材と言ってよい。同時に計画的な管理の下では循環再生可能な持続可能な素材でもある。
写真は、先日、講演の後に立寄った博多天神の14階建のビル(アクロス福岡)。市役所前の公園に向かって南面を階段状にスキップさせた屋上庭園。これぞ正に人工の自然!?街のど真ん中で登山を楽しんだ。
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